2014年08月26日

路上演奏のルール

暗黙のルールやマナー、伝統、コツ、自衛策のようなものなどなど。
路上演奏家のルール

音量と時間帯に注意

基本中の基本として、アンプなどの音量には注意しましょう。
そして、どうしても大きな音の出てしまう楽器は場所や時間帯に配慮して下さい。
苦情がきてその場所で演奏できなくなれば、困るのはあなたとほかの演奏者たちです。

他の演奏者と適度な距離を保つ

相手に負けないようにと大声を張り上げてしまっては、演奏者にとっても通行人にとっても悲劇でしかありません。
どうしても場所がない場合、休憩時間をずらすなど、交替して演奏する事も良くあります。
「先にいた方が優先」というのが一般的ですが、それも考え方の一つにすぎないととらえておくべきです。
路上は誰のものでもないので、お互い譲り合い、融通を利かせて分かち合いましょう。

路上演奏家同士、挨拶して仲良くしておくに越したことはありません。何か困った時に助け合えるのも、路上の仲間たちです。

バスケットの紙幣はすぐに仕舞う

バスケットやギター・ケースの中に入れられたお札をそのままにしておく事は、自分からトラブルを招いているようなものです。

「ショバ代」は絶対に払ってはいけない

彼らにお金を渡すぐらいなら、さっさと退散するのが上策です。
将来の事を考えるなら、絶対に彼らと関わり合いを持ってはいけません。

ゴミは持ち帰る

自分の出したゴミは当然として、観客のだしたゴミ(空き缶や吸い殻など)も片付けるのが演奏者の仕事です。
あらぬ誤解を受けない為にも、自分の演奏していたサイト周辺のゴミは拾い集めるのが理想です。

通行を妨げない

通行人に遠回りをさせるような位置どりは、絶対に控えるべきです。
不必要に場所を占拠するようなギターケースやバスケットの置き方も考えものです。

酔っ払いの相手はしない

酔っぱらったり支離滅裂な会話をする人とは、正面から話し合っても深みにはまるだけです。
適当に受け流すか、早々に退散するコツをつかみましょう。

観客の誘導も演奏者の仕事

お客さんが大勢立ち止まったり、座り込んだりして通行を妨げるようになったら、邪魔にならない場所へ上手く誘導する事も演奏者の仕事です。
路上演奏自体が合法とはいえませんが、路上で集会を開くと立派な犯罪として検挙される事すらあります。

路上とは通過する場所

路上が通過する場所であるという事は、演奏が気に食わなければそのまま通り過ぎればよいという事です。
そのため、タクシーの待合場やオープン・カフェ、屋台など、聞き手が簡単には移動できない場所のすぐそばで演奏するのは止めましょう。

自分の身を守るのは自分

特に女性は、人通りの少ない時間になったら早めに撤収を考えてください。
昼間の治安と夜の治安は大きく変わります。

また、上記の様なルールに配慮し、自からトラブルを招かないようにしましょう。


出典『路上日記
タグ:路上演奏
posted by Clark at 14:45 | Comment(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月25日

路上演奏考:音量の話

音量の話
今日はちょっと難い(かたい)話。
路上演奏家にとって重要なファクターである、音量についてだ。

路上演奏に対して寄せられる批判に、
「コンサートやライブは聴きたい人間だけが聴きに行くものだが、路上演奏は聴きたくもない人間に無理矢理音を聞かせている」
と言ったものがある。
この言葉、半分は事実だけど、半分は逆の解釈も出来る、と僕は思う。

コンサートやライブ、どんなにひどい演奏だったとしても、一度入ってしまえば簡単には出る事は出来ない(多くのホールでは演奏中の出入りを禁じているほどだ)。

だけど、路上演奏なら気に入った観客は立ち止まればいいし、そうじゃない人はそのまま通り過ぎれば良い。
その間、僅か数秒。
言ってみれば、僕らはその数秒に勝負をかけて演奏をしているわけだ。

ただ、その点から言うと、場所をわきまえずに大音量で演奏したり、不必要に音量を電気的に増幅している人々を僕は同じ路上演奏家とは呼びたくない。
交差点や停留所といった、人々が立ち止まらなくてはならない場所をわざと選んで演奏している輩も同様だ。
彼らは(僕に言わせれば)街の雑踏や表現の自由という言葉を言い訳にして、勝負を逃げているのだ。

そして、彼らのせいで純粋な路上演奏家もあらぬレッテルを貼られ、周辺住民の苦情という形で演奏場所を奪われてしまう…。中には、それで生活の糧を失ってしまう人もいるのだ。



少し語気が荒くなってしまったようなので、ここで聴いてもらいたい話がある。
 それは、路上で知り合ったあるロック・ギタリストと共演した時の話。きっかけは彼が僕らの演奏に興味を持ち、一緒にジャムろうと声をかけてきた事に始まる。

彼は普段、大容量のアンプで拡声したギターを(それも音が良く響く高架下トンネルの入り口で)弾いているのだけど、その日は僕らに合わせてアンプを介さずギター一本で演奏する事になった。

その日の演奏は、僕らにとってはいつも通りだったのだけど、終了後、ロッカーの彼は気になる事を言った。
「今日は客が多くて緊張した」と。
彼の方が路上の常連で、いつも僕らよりずっと人通りの多い場所で演奏しているというのに、いつもよりお客さんのプレッシャーを感じたというのだ。なぜか?

僕はそれが距離の問題なのだとすぐに気づいた。
僕らの演奏を聴くお客さんは、雑音を避ける為に僕らのすぐ目の前までやってこなければならない。
(時には、街の喧噪から守ってくれるかのように集まったお客さんが人壁を作ってくれることすらある)

けれども、アンプを使って演奏する彼の前では、人々は足早に立ち去るか、聴くとしても通行人を挟んだ通路の向かい側の壁に距離を置いて居並ぶ事になってしまう。

去り際、彼に「アンプもないのに、なぜそんな迫力ある演奏が出来るのか?」と聞かれたので、ごく簡単なアドバイスを伝えておいた。



「明瞭さとは、明暗の適当な配置である」
そう言ったのはハーマンだったと思うけど、この言葉、こうも言いかえられると思う。
「ダイナミクスとは、音量の大きさではなく、
強弱の適当な配置である」

+++


最後に大サービスして、路上演奏家のウラワザを一つ紹介しよう。

人通りが少なく、辺りに誰もお客さんがいないなと思ったら、いつもより少しだけ大きな音で演奏してみる。
これは、ここにこんな演奏をしている輩がいますよ、と知らせる為だ。

そして、誰かが近寄って来たと思ったら、音量を少しだけ下げてみる。
(大きな音のままだと、離れた所から聴いているだけか、少しだけ聴いて満足して立ち去ってしまうことが多い)

そして、お客さんが目の前まで来たら、気付かれないように(決して音楽のテンションは落とさずに)音量をさらに少しだけ小さくする。
すると、彼女(もしくは彼)は演奏が気になって、さらに近づいてきてくれるだろう。

 そう、チップを待ち望んで口を開けたギターケースに手が届く、すぐ近くまで。
『路上日記』加賀ヒロツグ


タグ:路上演奏
posted by Clark at 14:43 | Comment(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月24日

Tips Of Tip Part 2

Tips Of Tip Part 2
いかにしてチップを受け取るか?
路上演奏家にとっての命題である、そのテクニックの、今日は第二回。
主題は、「ギター・ケース(或いはその他のチップ用バスケットなど)にいくらの「見せ金」を置いておくべきか」という問題。

路上演奏家にとって、最も稼ぎ場所となるのが飲み屋街の出入り口。
そこが高級な飲み屋街であればある程、酔った重役レベルのサラリーマンによって万単位のチップが入ることが多くなる。
(前にも書いたかもだけど、飲み屋帰りのサラリーマンは「お店の女の子」に渡し慣れているせいで、「チップはお札で」と考えている人が多い)

この場合、経験上、ケースに入れておくべき「見せ金」は「小銭が幾つかと千円札を二、三枚程度」。
この千円札の枚数というのは重要で、小銭ばかりではしけた演奏家だと思われてチップを貰えない事も多いし、かといって五千円札や、万札が入っていては「路上演奏屋のクセに生意気な」と思われたり、不逞の輩に盗まれたりする危険が高いからだ。

という訳で、ケースに高額紙幣が入ったら、すかさずポケットにしまうこと(たとえ演奏の最中であっても)。
そして、そのせいでケースのお札が一枚も無くなってしまったらポケットから千円札を何枚か補充すること。
これが、いわゆる「最も稼げる方法」だ。


でも、高級飲み屋街付近での演奏は危険が付きまとう。
たちの悪い酔っ払いが絡んできたり(付近に警察官がいても、路上演奏家風情が相手と分かると見て見ぬ振りをされたり)、
それ以上にたちの悪い「ショバ代」を要求してくる輩や、その手合いの下っ端連中や不良連中が絡んできたり。
そして、何より僕らの場合、各店から洩れるカラオケや呼び込みやらの騒音によって肝心の演奏が簡単にかき消されてしまうという問題がある。

そこで最も稼げる繁華街を避け、交通量の多い駅前も避け、それでいて音が迷惑になる住宅や「生活者」から離れていて、静かでそれなりに人通りのあるスポットとなると、場所はおのずと限られてくる。

ということで、ここからが僕らの場合。
中にある小銭は総額で千円から二千円ちょっと。
でもポイントは五百円玉を何枚か入れておくこと。
そして、一円玉や五円玉といった少額貨幣は(それはそれで入ってくるのは有難いけど)暇を見てポケットに仕舞い、増え過ぎないようにすることだ。
ひったくりの心配はあるけど、場合によっては千円札の一枚くらいは置いておいてもいいかもしれない。

理由は前述したように、少額の小銭ばかりだと、単に財布を軽くする目的で一円玉ばかり入れられてしまうから(最悪の場合、ゴミ箱代わりにレシートや紙くずなんかを入れられたりも)。
そして、五百円玉や千円札があれば、それが「引き」となって同額のチップが舞い込む可能性が高くなるからだ。

注意事項も前述したとおり。
高額紙幣はたとえ演奏の最中でも(それを入れてくれたお客さんが去ったら)、すぐポケットにしまうこと。
それから、ケースの中の小銭は多すぎず、少なすぎず、適度な量になるように暇を見て調整すること。

それから、状況によっては高額紙幣は靴底などに隠してしまうのが賢明だったりもする。
(なぜって、深夜の路上には単なるひったくり以上に凶悪な連中も多いから)

でも、これに関しては(僕にとっては)笑えないエピソードがある。
ある日、近所のスーパーマーケットで買い物をしていた時、財布を忘れたのに気が付いた。
(正確には普段財布は使わずジーパンのポケットに入れているのだけど、洗濯したての空の(?)ジーパンをはいてきた事に気づいた)
で、コンビニなら商品を棚に戻して家に戻ればいいけど、その時はカゴいっぱいに食料品が入っていて既にバーコードを打たれ始めていたし、後ろには次の買い物客が整列し…。
そこで、靴底にお金を隠していた事を思い出した僕は、全ての商品を打ち終わる前にスニーカーの裾からお札を取り出し、それで料金を支払ったのでした。
あの時の僕はさぞ、不審人物に思われたことに違いない。
(でも、レジのお姉さんはレジ打ちに集中していたから気付かなかったかも)

とはいえ、しばらくはそのスーパーマーケットに行きづらくなった僕でした。

タグ:路上演奏
posted by Clark at 14:41 | Comment(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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