2014年08月31日

Lullaby of Birdland

「あなたが溜め息をつくと、いつも聞こえてくる音
         それがバードランドの子守唄」

バードランドの子守唄(Lullaby of Birdland) - 1952年、盲目のジャズ・ピアニスト、ジョージ・シアリングが作曲したスタンダードナンバー。

バードランド(Birdland)は、ニューヨーク・マンハッタンにあった往年の名ジャズクラブ。1949年当時ジャズのメッカであった、ブロードウェイの52丁目にオープンし、ジャズの黄金時代を牽引した。名前は、チャーリー・パーカーのニックネーム「バード」にちなんでいる。1965年に閉店。その後20年の時を経て1986年にブロードウェイの106丁目で同名の店が営業を開始した。現在は44丁目に移転し営業している。(Wikipedia)


タイトルの「バードランド」とは、ニューヨーク・マンハッタンにあったジャズクラブの名称。
ちなみにその店名は、アルトサックス奏者で 「モダン・ジャズ(ビ・バップ)の父」 と言われたCharlie Parkerのニックネーム、Bird (バード)にちなんでいる。
そのニックネームは、一説によれば貧しかった頃のパーカーが食べ放題のチキンを大量に食べたことから仲間たちが呼び出したものとされる。それが、転じて様々な鳥たち(ジャズミュージシャン)が集まって様々な鳴き声を奏でる場所(ジャズクラブ)を指す名前に用いられるようになったのはパーカーが演奏家としての名声を博してからのこと。

本曲はそのジャズクラブ・バードランドのライブを締めくくるテーマ曲として作曲されたという。
賑やかなステージを終えて、家路に誘う「子守歌」として。

歌詞について


歌詞は既に完成した楽曲に後付けで作詞されたものだが、「バードランドの子守歌」というタイトルと、鳥たちがさえずりあっているような詩情溢れるメロディに巧くマッチしたものとなっている。
"two turtledoves, bill and coo"(二羽のキジバトがクチバシを触れあい、優しくさえずる)といった歌詞は小鳥達の様子を描いたものだが、"turtledove"(キジバト)には「恋人」という比喩的意味合いがある。
つまり、二羽の小鳥が戯れる様子と、恋人同士が口づけを交わし、愛を囁き合う様子を重ねているわけだ。

作詞はGeorge David Weiss。
本曲の他、ベトナム戦争を嘆いて、1967年、音楽プロデューサーのBob ThieleとGeorge Weissの共作した"What A Wondrful World"でも知られている。
2010年8月23日、89歳で逝去。
作曲者ジョージ・シアリングは、2011年のバレンタインデー2月14日、91歳で逝去した。

cf. ジョージ・シアリングによるピアノ演奏 @YOUTUBE

  サラ・ヴォーンによるヴォーカル・バージョン @YOUTUBE
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2014年08月30日

Sweet Georgia Brown

楽曲解説:Sweet Georgia Brown

1925年、メイシオ・ピンカード(Maceo Pinkard 1897-1962)により作曲、ケネス・キャシー(Kenneth Casey 1899-1965)によって作詞されたジャズ・スタンダード。

アメリカでは単に"Georgia Brown"と呼ばれる事も多い。


デビューはジャズ・ヴァイオリニストでありバンド・リーダーでもあるベン・バーニー(Ben Bernie 1891-1943)と彼のオーケストラによる1925年の録音。
(バーニーはこの曲を有名にさせる事に貢献した為、ピンカードは著作権収入を割り当てる目的で、レコードには彼の名前も共作者としてクレジットさせた)

またその後すぐ、1920年代に数多くの録音を残した事で知られるのジャズ・グループ、「カリフォルニア・ランブラーズ(The California Ramblers)」によるインストゥルメンタル・ヴァージョンも録音されている。



アメリカではNYのバスケット・チーム、「ハレーム・グローブトロッターズ(Harlem Globetrotters)」のテーマ・ソング(signature song)として有名。
テーマ・ソングとしては、ブラザー・ボーンズ(Brother Bones 1902 - 1974)の口笛とボーンによる、1949年の録音が採用されている。
(「ボーン」とは文字通り「骨」の事で、アイリッシュ音楽の「スプーンズ」に相当する二本(両手合わせて四本)の骨を打ち合わせる打楽器。
同ヴァージョンは比較的、ユッタリとした演奏)





原曲は有名な32小節のコーラスの他、8小節のイントロと20小節の変則的なヴァースを持つ。

コーラス部分のみの演奏も多く、
ダブル・ドミナントを繰り返す特徴的なコード進行から、様々な楽器による技巧を駆使したアップ・テンポの演奏が多くみられる。

対照的にヴォーカル曲では、かなりユッタリとした演奏も多い。



・著名な録音
Ethel Waters (Vo) 1920s
Django Reinhardt (G) 1930s
Ella Fitzgerald (Vo) 1974 1979 etc.
The Count Basie Band 1977

Johnny Mercer (Vo)
Harry James (Tp BL)
Ann Sally (Vo) 2005
Akiko (Vo) 2001

Oscar Peterson featuring: Niels Henning Orsted Pedersen & Ray Brown Live in 1977

ジャズ以外にも、カントリーからプログレッシブ・ロックまで幅広いジャンルで演奏されており、アレンジされた歌詞や、「替え歌」、多言語による歌詞も非常に多い。

* アニメ・ソングとして録音されたファッツ・ウァーラー(Fats Waller)によるスキャット・ヴァージョン等も有名。
他にもコミカルな曲調から、「シンプソンズ」など数多くのアニメ作品のBGM に採用されている。

** また、ト二―・シェリダン(Tony Sheridan)のバック・バンドを務めていた時代の「ビートルズ」も同曲を演奏していた。
録音では61年と64年の2つのヴァージョンがあり、64年のヴァージョンではシェリダンによる替え歌(リバプールやビートルズについて絡めた挿話)が追加されている。
posted by Clark at 11:53 | Comment(0) | JAZZ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月29日

I'll See You In My Dreams

楽曲解説:I'll See You In My Dreams

1924年、アイシャム・ジョーンズ(Isham Jones 1894-1956)による作曲、ガス・カーン(Gus Kahn 1886-1941)による作詞。
作曲のジョーンズは優れたバンド・リーダーであると共に、ヴァイオリニストでもあった(ベースを演奏していた時期もある)。
ゆったりとしたごく短いバラードで、作曲したジョーンズのビッグ・バンドの演奏で有名に。



レコードの邦題は「夢であなたに」。最近は「夢で会えたら」という訳名が使われる事も多いが、カタカナでの表記が一般的。

1999年(日本公開2001年)のウディ・アレン監督映画『ギター弾きの恋(Sweet and Lowdown)』のサウンド・トラックでも「夢で会えたら」と表記された事があった。
現在は片仮名で「アイル・シー・ユー・イン・マイドリーム」。
(なぜか最後の「ス(s)」は付かない)



歌詞の内容は、
「夢の中でなら、あなたにと会えるだろう
 夢の中でなら、あなたを抱きしめられるだろう」
といった、かつての恋人を思うような内容。



[INTRO]
Though the days are long,
Twilight sings a song,
Of the happiness that used to be;
Soon my eyes will close,,
Soon I'll find repose,
And in dreams you're always near to me.''


[CHORUS]
I'll see you in my dreams,
Hold you in my dreams;,
Someone took you out of my arms,
Still I feel the thrill of your charms!,

Lips that once were mine,
''Tender eyes that shine,
They will light my way tonight,
I'll see you in my dreams!''



・主な使用作品
1940年、服飾関係では映画タイトルよりもヒロイン、ジンジャー・ロジャースのドレスの名称として有名な『Kitty Foyle』のサウンド・トラックに使用される。

1951年、作詞の者ガス・カーンの伝記映画『I'll See You In My Dream』のテーマ・ソングに用いられ、ドリス・デイが歌唱した。

NHK創成期のヴァラエティ番組「夢で逢いましょう」のテーマ・ソングにも用いられたため、そのタイトルで記憶している年配の方も多い。




・主なレコーディング
Marion Harris (1924)
Louis Armstrong
Pat Boone
Doris Day
Ella Fitzgerald
Tony Martin
Anita O'Day
Ezio Pinza
Jerry Lee Lewis (1958, instrumental)
Andy Williams.

Django Reinhardt (G)
Merle Travis (G)
Chet Atkins (G)
Marcel Dadi (G)

Joe Brown (Vo on ukulele, as the finale of the George Harrison tribute concert, in 2002)
posted by Clark at 11:53 | Comment(0) | JAZZ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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