2014年08月19日

特殊奏法 小道具編

 ここでは、小道具を使った特殊奏法について解説します。


★バイオリンの弓
 ピックの代わりにヴァイオリンの弓(ビオラやチェロ、コントラバスの弓でも可)を用いて弦を鳴らす奏法です。
 コツとしては、表板がフラットなギターより丸みを帯びたギターで、弦も丸みを帯びて並んだギターの方が良いとする記述がよく見かけられますが、実際には大した違いはなく、一弦と六弦以外を個別に弾く事は困難です。
 弓をゆっくりと動かしてボウイング(擦弦)するだけでなく、小刻みに弓を動かしてトレモロしたり、弦全体を叩いてコードトーンを出すと効果的です。
 ボウイングは、ディレイなどのエフェクトと組み合わせて特殊効果的に用いる方法論が有名ですが、工夫次第では他の楽器と面白いアンサンブルをする事も出来る、可能性を秘めた演奏法といえるでしょう。

 バイオリンの弓を用いた奏法では、当然ながら本来のヴァイオリンで用いる様々な奏法を応用することが出来ます。以下に、そのいくつかを紹介します。

・コル・レーニョ(col legno)
 弓の毛ではなく棒の部分で叩く奏法。カタカタという打楽器的な音や、効果音的に不気味な音を出すためなどに用います。

・スル・ポンティチェロ(sul ponticello)
 駒(ブリッジ)のすぐそばでボウイングする奏法。
 キーキーという黒板を引っ掻く様な、耳障りな音色がします。

・スル・タスト
 ボディの極力ネックに近い側、もしくは指板の上でボウイングする奏法。
 音量は減少するが, 音色は柔らかくなります。

・フラジオレット(flageolet)
 いわゆるハーモニクスと同じですが、ボウイングした場合、弦を弾いた時とは全く違った笛の様な音がします。
 ヴァイオリンの技法としては、左手の人差し指で押弦し、小指の腹の部分でハーモニクス・ポイントに触れる方法がよく用いられます。

*一般に「ヴァイオリン奏法」と呼ばれる奏法は、ヴォリュームノブやヴォリュームペダルを駆使し、音色のアタック音を無くして滑らかに音を立ち上げる演奏法の事で、ここで述べる奏法とは別のものを指します。



★ドラムスティック
 主な奏法としては、ボディを叩いて純粋に打楽器的な音を出したり、弦全体を叩いて打撃音にコードトーンが混じったような音を出して演奏します。
 その際、ボディや弦の反発力を活かすように、あまり力を入れずにリズミックに叩くと効果的でしょう。
 他にもギロの様にスティックで弦を擦ったり、バックスティック(スティックの握りの側)をスライドバーの様に擦りつけてもフリーキーなトーンを出すことが出来ます。

 この奏法は何もドラムスティックに限ったものでなく、要は棒状の物体であれば何でも応用可能です。
 アーミング・バーやレンチを使って金属的な響きを活かしたり、前述したヴァイオリンの弓の木の部分を使って叩くのも良いでしょう。



★マイクスタンド
 あなたがもしコーラスやMCのために目の前にマイクスタンドを置いたギタリストであるならば、それを利用しない手はありません。
 下記にマイクスタンドの基本的な応用例について触れておきます。

・スライド・プレイ
 スタンドをスライドバーの代わりとして用いる奏法です。
 一般的には、緩やかなグリッサンドなどによって、ここぞという時に効果音を入れる為に用いられます。
 しかし、この奏法は単なる見かけ倒しのステージ・アクションだけではありません。マイク・スタンドを固定してスライド・バーとして用いている場合、左手は自由に動かせます。つまり、余った左手でフィンガリングする事で、二本の腕だけでは得られない特殊な和音や音程変化を得る事が出来るのです。
 
・マイクスタンド・クロス
 これは、上述のスライドプレイと似ていますが、スタンドを指板そのものに押しつけてグリグリと音を出すプレイ。いわゆるネック・クロスのマイクスタンド版です。
 マイク・スタンドを傾け、倒れる寸前にマイク・ケーブルを引いて元に戻す、いわゆる「マイク・スタンドだるま起こし」と併用するなどして、視覚的にもアピールするのが一般的な用い方です。

・ハーモニクス・ポイント
 マイク・スタンドをハーモニクス・ポイントとして利用するのも良く見かけられるステージ・アクションです。
 つまり、十分に歪ませたギターでロング・コードなどを弾き、右手でアクションをとりつつ、マイク・スタンドをフィンガリングの12フレット上などに触れさせてハーモニクス音を得るわけです。



★右手スライドバー
 ギターにスライドバーを使うなんて、当たり前すぎて特殊奏法とはいえないと思った方も多くいる事でしょう。しかし、ここで述べるのは右手(左利きの場合は左手)にスライドバーをはめる奏法についてです。
 右手スライドバーの主な奏法は、以下の二種です。

・テールピース・スライド
 ブリッジぎりぎりの位置にスライドバーを置き、ネック側を撥弦して音程を変化させる奏法です。
 実際この方法で正確な協和音程を得るのは難しいのですが、左手スライドバーには出来ない、エグい音程変化がこの奏法の魅力です。つまり、この方法で和音を弾いてバーを動かした場合、ロー・フレット(あるいは開放弦)の音程は僅かしか変化しないのに対し、ハイ・フレットを押さえた弦の音程は急激に変化するのです。

・スライドバー・ピッキング
 スライドバーを主に右手の人差し指などに嵌めて、ピックの様に用いる奏法です。通常のピッキングと違い、音色には金属的な摩擦音の混じった独特のアタック音が伴います。 特に16ビートのカッティングやスウィープ・ピッキングなどに用いると効果的で、スライドバー独特の滑らかさが貴方の音色に独特の艶と潤いを与えてくれるでしょう。

注意事項:薬指や小指に装着することを想定されたスライドバーを、人差し指にはめて長時間ピッキングすると抜けなくなる恐れがあります。



★マラカス、シェイカー
 右手スライドバーの応用で、表面が滑らかなタイプのマラカスやシェイカーを使ってピッキングします。
 ギターやシェイカー本来の音色に独特の打撃音や摩擦音が混じり、えもいわれぬトーンを醸し出すことが出来ます。
 これもカッティングに用いると効果的な奏法です。特に、弦を弾かない間も空ピックとして腕を振り続ければ、パーカッションとしてのビートは継続できて効果的です。
タグ:ギター
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特殊奏法 アクション編

 ここでは、主にライブにおけるステージアクションに関わる奏法を取り上げます。ほとんどは、エレクトリック・ギターの使用を前提として書かれているのでご注意ください。
 激しいステージアクションは、しばしば大事故や共演者との衝突の原因になります。危険なアクションをする時には、必ず安全に注意し、周囲に十分なスペースがある事を確認して行うようにしましょう。


★ジャッキング奏法
 スイッチング奏法といえば、ストラト弾きなら誰でも一度は憧れた事があるでしょう(そんな事ない?)。いわゆる、片方のピックアップのボリュームを0にし、ピックアップセレクタ(トグルスイッチ)を動かして断続的に音を途切れさせる奏法のことです。
 しかし、このスイッチング奏法、レスポールやSGの様な2ピックアップタイプのギターでしか出来ないと思っている人はいないでしょうか?
 このスイッチング奏法と同じような効果を、ストラトタイプや自分のようにボリュームノブが無いギター(?)でも再現できるのが「ジャッキング奏法」です。
 やり方は簡単で、右手でシールドのジャック部を持ち、抜き差しするだけ。
 コツはジャック部の形状にもよりますが、シールド先端が90度に折れ曲がったタイプより、直線タイプの方がやり易いです。

 この奏法の効果的なところは、スイッチング奏法と違い、ジャックの抜き差しと同時に凶悪なクラックノイズが発生してアクセントとなることです。
 スピーカーの設定によってはこのクラックノイズが非常に耳障りになってしまいますが、ジャッキング奏法ではこのクラックノイズを積極的に利用し、抜き放ったジャック部を弦やマイクスタンドなどの金属部に叩きつけて更なる効果音を得ることも可能です(こうなってしまうともはやギターを必要とせず、ギターの奏法とは呼べなくなりますが…)。
 また、ドラマーがシンバルのハンドミュートを用い、ベーシストや他のギタリストと一緒にバンド全体がタイミングを合わせてスイッチングすると、まるでレコードの針が飛んだかのような効果を生むことが可能です。その際、ヴォーカリストはマイクのスイッチをオンオフするか、バンド全体の指揮をすると良いでしょう。

注意事項:当然ながら、この奏法を多用するとシールドやギター側ジャックの故障が多発します。このページの読者なら、「激しいステージアクションの為にはギターケーブルは消耗品」と割り切っている事と思いますが、ギター側のジャックに関しては…まあ、良く油を差しておくなどすれば多少は損傷の可能性を減らせるでしょう。


★ギター・ウィンドミル
 いわゆる「ギター風車」です。一直線に伸ばした右手を風車のようにグルグルと回転させてコードストロークするピッキングは「ハンド・ウィンドミル」として有名ですが、「ギター・ウィンドミル」とはそれとは似て非なるギター自身を回転させる演奏法(?)です。
 具体的にはストラップを付けたギターを、(右利きの場合)左肩後方に向けて放り投げ、右脇の下から戻って来たところをキャッチする奏法です。
 コツは、
 ・必ず周りに人がいないか、十分な空きスペースがあるかチェックすること
 ・ストラップと上着は、互いに摩擦が大きくならない滑りやすい素材を選ぶこと
 ・ギターを回転させる時には、ためらわずに思いきり良くやること
の三点です。
 特に三点目は重要で、途中でためらって投げる勢いが弱まると回転しきれないギターが後頭部を直撃するなどして大変危険です。
 ストラップに関してはナイロン製がのものが滑りやすくてグッドですが、一枚革ストラップの場合には、ギター・ウィンドミルを行うときだけひねって内側のざらついた部分を外にし、表側の滑りやすい光沢面が触れるようにするのもよいでしょう。
 ストラップはあまり短すぎても回転させにくいですが、長すぎるとギターが地面に激突することがあるので注意が必要です。その為、ギター・ウィンドミルは必ず姿勢を高くして行うようにしてください。

 また、上記以外のコツとしてギターケーブルの処理にも注意しておかなければなりません。
 ワイアレスケーブルを用いたギターならともかく、シールドケーブルにつながった通常のギターではそれが重荷となって回転するギターが中途で失速してしまう事があるからです。
 これを回避するコツは、あらかじめギターケーブルをまたいで左側面に来るようにし(場合によってはそれを左肩に担いで)、回転した後に自然な状態に戻るようにしておく事です。
 つまり、一見ワイルドなステージアクションのかげでも、
 ・周囲の安全を確認する
 ・シールドケーブルを引っかからないように処理する
という、二点をそれとわからないようにあらかじめこなしておく必要があるわけです。

 もう一つのシールドケーブルの処理の仕方として、回転させる前にシールドを抜いてしまうという方法もあります。
 この方法の利点は、ケーブルによる負荷がない分、二回転、三回転といった荒技も可能になるという事です。 
 その際、一回転ごとに手を添えて勢いを付けるのではなく、体全体を軸として大きくひねってギターを回転させたほうが効果的なのは言うまでもありません。 
 連続して二回、三回とギターを回転させれば、オーディエンスは多少なりとも盛り上がるでしょうから、その間にさりげなくシールドケーブルを拾って元に戻し、演奏を再開してください。

注意事項:この奏法は、必ずストラップを付けたギターで行ってください。
 というのも、日常的にこの奏法に慣れ親しむと、アコースティックギターなどのストラップのないギターを使っている時にもギター廻しをしてしまう事があるからです。
 また、切れにくく、外れにくい頑丈なストラップを使う事も肝心です。場合によっては、ストラップエンド部に脱落防止用のアタッチメントを付けたり、ストラップをネジなどでボディに完全に固定してしまうと良いでしょう。
 ストラップの無い状態では、当然ながら、ギターはあらぬ方向に飛んで行ってしまいます(僕は実際に飛んで行ったギターで重傷を負ったベーシストを見たことがあります。投げたのは僕ですが)。


★ギター・クラッシュ
 ライブ中に興奮して自分のギターを破壊したくなる、こんな衝動をギタリストなら一度は感じたことがあるはず。
 そんな「ギター・クラッシュ(いわゆるギター壊し)」をギターが可哀そう、ギターを愛していないなどと非難する人がいますが、そんな人には胸を張ってこういいましょう、「愛には様々なかたちがあるのだ」と。
 さて、「ギター壊し」には周囲からの非難の他にも、ギタリストにとって悩ましいいくつかの問題点があります。

 その一つが、ステージの度にギターを壊していたら財布が持たないという事です。
 これには、多くのプロも使っている方法として「破壊用のギター」を用意するという方法があります。
 といっても毎回、安物のギターを買ってきてそれを壊せばいいというのではありません。
 あらかじめギターに壊れやすくなるように細工を施し、壊した後もまた修復して再び壊すのです。
 まず、カッタウェイ部のホーンなどは叩き落としてボンドで張り直し、簡単に外れるようにしておきます。
 そして、ネック接合部に関してはさすがにボンドだけでは脆いため、ネジを1,2本に減らしたりギリギリまで緩める事で壊れやすくしておくのです(これは、ストラトなどデタッチャブルネックを用いたギターの場合です)。
 ネジを外しておくのにはギターを壊れやすくしておく他にも利点があります。
 ネックが外れるほどギターを叩きつけると、大抵は接合部のネジ穴がダメになります。その際、二回目には一回目に使わなかった方のネジ穴を用いてネックを固定すれば、再びそのギターを「破壊用ギター」として簡単に復帰させることが出来るのです。 

 これらはさらに、周囲への配慮といった点からも重要な処置といえます。
 意外と頑丈なギターを壊そうと熱中するあまり、ギターを叩きつけてギターそのものではなく、ステージの床材やアンプ・スピーカー、共演者などを傷つけてしまうのはよくある事。
 つまり、周囲のものを傷つけないためにも、ギターを予め壊れやすくしておく事は重要なのです。

 ギター・クラッシュにおけるもう一つの問題点は、ギターを壊すと音がしなくなってしまうという事です。
 こう書くと当たり前だと言われそうですが、要はギターを叩きつけて壊し始めているうちはアンプからも激しい衝撃音が出て場を盛り上げるものの、ネックが折れるなどして弦がピックアップ上から離れると驚くほど音がしなくなってしまうという事です。
 アンプから噴出するノイズ音が急に無くなってしまっては、盛り上がりに水を差すことにもなりかねません。これに対する、対処としては以下のようなものが挙げられます。
・ギターにその時だけオンにするファズやブースターを繋いでおいてハウリングが自然発生する状態にし、さらにワウやワーミーでギター破壊後も音色(ノイズ)を変化させられるようにする。
・他のプレーヤーが派手に演奏して盛り上げる(特にドラマーがソロ的に叩きまくって盛り上げる)。
・他のギタリストやキーボディストがSEとして破壊音を鳴らす(うまくタイミングを合わせるのがポイントです)。
・ともかく派手に暴れまくって、いやがおうにも盛り上げる。 


★ネック・クロス
 二人のギタリスト、もしくはギタリストとベーシストの二人が、互いのネックを交差させて指板を押し当て、激しく擦る事によってノイズを出すというステージ・アクションの一つ。
 まるで武士が刀で切り合うかの如く、躊躇いなく激しく擦り付け合うのがポイント。
注意事項:お互いのネックを激しく損傷する怖れのあるアクションの為、嫌がる相手に無理矢理ネック・クロスを強要してはいけません。


★背弾き
 ステージアクションとしては、もはや過去の遺物となった感のある「背弾き」、いわゆる背中でギターを弾く奏法です。
 一見、派手に見えるこの奏法、ギターを演奏した事のない人の中には凄いと思う人もいるようですが、ギタリストならご存知のとおり、実際には全く難しい奏法ではありません。
 ある程度指板を見なくても演奏できるプレーヤーなら、背中で弾くといっても手の向きは変わらない為、大きなポジション移動をしない限り、通常通り演奏できるからです。
(コツとしては、なるだけ小型軽量のギターを選ぶ事、やる前に良くストレッチして体をほぐしておく事、といったところでしょうか)

 さて、前述したとおり実は簡単という事で余り行われなくなった背弾きですが、世界にはこの奏法を継承すべく新たなヴァリエーションを生みだしているギタリスト達がいます。
 ここでは、彼らの開拓精神を称賛するため、その一部を紹介することにします。

・逆手弾き
 ギターを逆さにするのに合わせて、左手も逆にして低音弦側から手を伸ばして演奏する方法です。
 他のギタリストには安易な奏法ではない事が伝わるものの、一般的には努力の割にその難しさが伝わらないことが難点です。

・股弾き
 ストラップを長めに伸ばし、ギターそのものを股の間に吊るし、片方の手を後ろにまわして演奏する奏法です。
 思ったよりも動きづらく、体が硬いと脱出不可能になって醜態をさらしてしまう事、そもそも何でそんな奏法をするのか分からず全く意味不明な事、などが難点といえるでしょう。

・縄跳び奏法
 これは前述の背弾きや股弾きを応用したアヴァンギャルドな奏法です。
 つまり、ストラップを長くしたギターを縄跳びのように跨ぎ、背中から頭越しに元の位置に戻るまで演奏し続けるわけです。
 コツは背中で演奏する際、右手左手をスムーズに持ち帰られるよう練習しておく事、出来るだけリズムのある曲を途切れずに演奏できるようにすると効果的といった事などでしょうか。
 この方法で逆回しをするギタリストもいますが、二重跳びや交差跳びをするギタリストは見たことがありません。もし、それを可能とすれば貴方も伝説のギタリストの仲間入りが出来るかも?
タグ:ギター
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特殊奏法 ハーモニクス編

 ここでは、ハーモニクス(フラジオレットとも呼ぶ)を用いた特殊奏法について解説します。基本的なハーモニクス、ナチュラル・ハーモニクス及びアーティフィシャル・ハーモニクス(人工ハーモニクス)のやり方については他サイトなどを参照してください。



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* 追記

 このページだけアクセス数が多く、質問・疑問を持つ方も多い様なので、「ハーモニクスの出し方」について、軽くおさらいをしておきます。



ハーモニクスを出しやすくするには、

・ピックアップは「リア」を選択。トーン・ツマミは開放(Max)しておく。

・ピッキングは(ナチュラル・ハーモニクスの場合)、出来る限りブリッジ近くで行う。(その際、ピックや爪に角度を付けて堅い音が鳴るようにする)

・ハーモニクス・ポイントは弦の長さが1/n(nは任意の整数)となる場所にあります。

・「ピッキング・ハーモニクス」を出すコツは、ピックを深めに持つこと。

それから、たっぷりな「歪み」は欠かせません。

(一見、ハードなアクションですが、地道な練習が大事なのが「ピッキング・ハーモニクス」です。



ギター本体やアンプ、「歪み」エフェクタ、弦の種類などによって鳴り方も違ってくるので、本番で使うセッティングに慣れておくのも重要。

予め鳴りやすいポイントをチェックして、目立たないように印を付けておくのもアリです)



* 基本的には、EQで「トレブル」を強調したり、音色に「歪み」を加える事で、「ハーモニクス」は出やすくなります。

しかし、普段の音色は出来るだけ丸い音にしたいといった貴方には、幾つかのコツをお教え出来ます。

 対策その1・ギター本体のトーン・ツマミを絞って音作りをする。

  (つまり、「ハーモニクス」を出したい時だけツマミを開放する訳です。

 対策その2・グラフィック・イコライザ(もしくはパラメトリック・イコライザ)等を活用し、高音域全体は絞りつつ、出したい「ハーモニクス」の帯域だけ開放(もしくは増幅)しておく。

(高域を強調する事無く、出したいハーモニクス音の帯域だけを見つける手法は、「パラメトリック・イコライザ」で広域全体をスウィープ(順々にチェックすること)していけば簡単に発見できます)





タップ・ハーモニクス

 人工・ハーモニクスの一種といえる、右手でハーモニクスを鳴らす奏法の一つです。

 やり方は簡単で、タッピング(ハンマリングオン&プリングオフ)の要領で、ハーモニクス・ポイントの弦をフレットに叩きつけてハーモニクスを鳴らします。

 ポイントは、通常のタッピングの様な押弦位置を叩くのではなく、ハーモニクスポイントとなるフレットの真上を叩き、素早く指を離す事です(したがって、ハーモニクスポイントがフレットからずれてしまう高次倍音では上手く鳴りません)。



 譜面上ではtap harmまたはt.harmなどと表記されます。



*振動している状態の弦のハーモニクスポイントに触れて、後からハーモニクスを鳴らす手法もタップ・ハーモニクスと呼ばれていますが、両者は全く違う奏法として解釈すべきでしょう。





ダブルポインテッド・ハーモニクス奏法

 これは特殊奏法と呼ぶにはまともすぎる(このページの中では)、いわゆる豆知識的な奏法ですが、プラグインしてないギターで高次倍音のハーモニクスを出す時には便利な技です。


 ご存じのとおり弦楽器のハーモニクス奏法とは、指先などで弦を軽くミュートして倍音成分を突出させるテクニックですが、そのためミュートするポイント(いわゆるハーモニクス・ポイント)は弦の長さを等間隔に分割したポイントとなります(12フレットで弦長の二分の一、7フレットで三分の一のポイントです)。

 しかし、12、7、5フレットといったハーモニクスなら比較的容易に出せるものの、それ以上になると3.1フレット、2.4フレットなど半端なポジションになってしまい、精確に確実に鳴らすのが困難です。

 これを解決するのが、同時に二つのハーモニクスポイントに触れるというテクニックです。

 例えば、7フレット上を左手でナチュラルハーモニクスし、12フレット上を右手で人工ハーモニクスすると3.1フレットと同じハーモニクスが出ます。

 他にも色々なハーモニクスポイントがあるのでお試しください。





チキン・ハーモニクス奏法

 ハーモニクスを使って超高音でチキンピッキングの様な効果を生む奏法。やり方は簡単で、左手を4フレットや3フレット付近のハーモニクスポイントに触れさせ、右手をハイフレットでタッピング(ハンマリングオン&ハンマリングオフ)させるだけ。

 ハンマリングオフ時に本来なら音程が下がる所を、ハーモニクスを用いることで高音のペダルポイントに置き換える事が出来るわけです。その際、左手を上手く調整し、一瞬、開放弦を鳴らした後にハーモニクス音を鳴るようにするとよりチキンピッキング的なえぐいニュアンスが表現できるようになります。





ハーモニクス・メロディ奏法

 いわゆるナチュラルハーモニクスだけでメロディを弾く奏法。レギュラーチューニングの場合、12,7,5フレットのハーモニクスだけでGメジャーペンタトニックスケールとEマイナーぺンタトニックスケール及びそのモード転回形を演奏できます。

 これを、カポタストや変則チューニングを用いてやりたい曲に合わせて演奏するだけ。


 単純な奏法ですが、視覚的にも音響的にも人工ハーモニクスを駆使してメロディを弾くのとは違った効果が生まれます。





複弦アーティフィシャル・ハーモニクス奏法

 二本の弦で同時に人工ハーモニクスを鳴らす奏法。

 例えば、エンディングでEメジャーなどローポジションのオープンコードを鳴らし、それを持続させたまま1,2弦12フレットのハーモニクスを鳴らす時などに効果的。

 いろいろ方法がありますが筆者の場合、(ピックを小指、薬指で格納し)親指第一関節を両方の弦のハーモニックスポイントの間に触れさせ、人差し指中指で各弦をピッキングします。

 他に、小指の第一関節あたりをハーモニクスポイントに触れさせ、それより上のポジションで弦を弾く方法などがありますが、他の弦をミュートしてしまわないやり方に慣れた方が応用が利いて良いでしょう。





ハーモニクス・コード奏法

 ハーモニクスでコードを鳴らす奏法。

 オープンAやEマイナーなどの一直線になるコードフォームなら、そのままその12フレット上などを人差し指を伸ばしてタップすればよいですが、それ以外のコードの場合、

 ・スウィープ的に素早く各ポイントを順にタッピングしていく

 ・12フレット上で同じ形のコードフォームを形作りタッピングする

の二つの方法があります。

 後者の方がオルガン的な効果を生んで面白いのですが、その時、場合によっては右手でコードを抑え、左手でタップした方が楽に演奏できます。

 もしくは左手のコードをもう一人のギタリストに抑えてもらい、自分はその12フレット上などで同じコードフォームを形作ってタップすると、より容易に様々なコードを鳴らすことが出来ます。





ナットベンド・ハーモニクス・コード奏法

 上記とは別に、ナットベンドを用いてハーモニクスのコードを鳴らす奏法です。

 例えば、6、4、3、2、1弦の12フレットをハーモニクスしてEマイナーセブンスを鳴らしたとき、三弦のナットとペグの間を押して半音分のベンドアップするとEメジャーセブンスとなります。

 この方法は、様々なオープンチューニングを用いている場合にも効果的なので色々試してみてください。



ハーモニクス・オクターブ奏法

 これは、ハーモニクスを用いてオクターブ違いの和音を鳴らす奏法です。

やり方はいたってシンプル。まず、左手人差指と中指(或いは薬指)は通常のオクターブ奏法の様に、オクターブ違いの音程を抑えます。

(*オクターブ奏法: 通常のオクターブ奏法では、人差し指で3か6弦の任意のフレットを抑え、他の指でその二本下の弦の人差し指が5,6弦の場合は2フレット上、3,4弦の場合は3フレット上を抑えます。

 例: 人差し指で4弦5フレット+薬指で2弦8フレット など)



 で、余った小指を使い、人差し指の5フレット上のハーモニクス・ポジションに触れます。

あとは、通常のオクターブ奏法の様に他の弦をミュートするなり指弾きするなりして二本の弦を弾けば、高音弦側の1オクターブ上の音程が低音弦側のハーモニクス音として鳴ります。

手が小さかったりストレッチが苦手な場合でも、ハイポジションを用いれば比較的容易にポジショニングが可能です。



ピンチング・ハーモニクス・ベンド奏法

 ハーモニクス音に直接ヴィブラートやベンドをかける奏法です。
 特にナイロン弦の低音音源などにおいて、12フレット上等のハーモニクス・ポイントに指を軽く触れさせた続けたまま、指はさなくてもしばらくの間、ハーモニクス音が持続する事は良く知れれていると思います。

これは、そうした状態で弦にテンションをかけベンドやベンドダウン、ヴィブラート等の音変化を得ようという技法です。コツはハーモニクスポイントを性格にとらえた位置に指を固定し、ハーモニクスを鳴らすだけ。

 その際、引っかけた指で弦にテンションをかければハーモニクスの音程が変化します 。

他の弦との接触によるノイズを避けるため、ベンドは指板に水平方向にではなくつまみ上げる用にしてテンションをかける事がポイント。これによって「牛の鳴き声」のように低くこもった独特のハーモニクス音を自在に音程変化させることが可能になります。

posted by Clark at 05:34 | Comment(0) | 特殊奏法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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